シコウスル森思考と試行の実験林

シコウスル森のなかま

第5話「便利なキツネくん」

春の市が近づくと、こもれび谷の作業小屋には、頼みごとが集まります。 水車の羽根板、市の秤、屋台の寸法。キツネくんは、どれにも「うん。夜に、やっとく」。 手伝いを申し出たアナグマくんにも「ぼくがやったほうが早いから」。 けれど市の朝、水車が止まりました。手順は、全部、キツネくんの頭の中でした。 考えて、やってみる。やってみて、また考える。 なんでも引き受ける便利な人が、自分がいなくても大丈夫な形をつくるお話です。