第3話「なんでも削る機械」
年の暮れ、こもれび谷では、どの家の「てま札」も新しくします。
作業小屋の組が引き受けたのは百八十枚。手で彫れば十日かかるのに、暮れまでは六日しかありません。
そこへタヌキくんが、下の町から「なんでも削る機械」を借りてきました。
型をなぞれば、十数える間に一枚。仕事はみるみるはかどります。
けれど、木目の読み方を習いはじめたばかりの見習い、アナグマくんの仕事は、板を入れることと、削りくずを掃くことになりました。
考えて、やってみる。やってみて、また考える。
便利な道具が来たあとに、人に残しておく仕事のお話です。